以前にハインリッヒの法則をご紹介いたしましたが、今回はドミノ理論を紹介させていただきます。
ハインリッヒの法則は、1931年にアメリカ合衆国の保険会社であるトラベラーズ保険が発表したものである。この法則によれば、事故のうち致命傷を負ったものは、軽傷を負ったものの約30倍にも及ぶとされている。つまり、事故の原因となる危険行為が存在する場合、それによって引き起こされる事故の大部分は軽微なものに留まるが、極めてまれに重大な事故が発生するということである。
この法則は、現在でも多くの企業や組織で使用されており、事故を未然に防ぐための重要な考え方となっている。事故を防ぐためには、危険行為を行わないようにすることが重要であるが、それだけでなく、事故が発生した場合には迅速に対応することも必要である。事故が発生した場合には、その原因を分析し、同様の事故を未然に防ぐための改善策を考えることが必要である。
連鎖する論法と言われ、「AならばBが起こる、BならばCが起こる、CならばDが起こる、ゆえにAならばDが起こる」という連鎖していく論法です。つまり、風が吹けば桶屋が儲かるということです。この理論は、冷戦時代のアメリカ合衆国における外交政策上「ある1国が共産主義化すれば動きはドミノゲームのように隣接国に及ぶ」とし、この考えかたによってベトナムの統一選挙を拒否したことが有名な事例のようです。少し難しい話です。
1つの重大事故が発生する前には、通常29件の軽微な事故があると言われており、その背景には300件のヒヤリハットが存在するとされています。つまり、ヒヤリハットを防止することで、重大事故を防止することができるということです。ドミノ理論では、事故の結果を5段階目、事故を4段階目と位置づけており、前段階の1から3段階から不完全な状態を取り除くことが重要であるとされています。これは、医療事故防止策としての対策の考え方を示したものとなっています。
具体的には、以下のような段階があります。
① 環境的欠陥
② 管理的欠陥
③ 不安全状態、不安全行動
④ 事故
⑤ 災害
欠陥が連鎖していき、最終的には災害を起こすことになると考え、ドミノ連鎖的に災害まで発展することを系統的に表現したモデルになります。この連鎖するうちの1つを除去することで、災害を食い止めることができるとされています。
現在の医療・介護現場では、事故防止対策としてインシデント情報を収集・分析し、対策を行っています。その背景には、ハインリッヒの法則とドミノ理論があると言えます。
ベット周辺での転倒転落はこれまで様々な対策が取られてきましたが、これといった決定打になりきれないものでした。今回ご紹介するMittellは、これまでにない検知方式により、患者がインシデント行動を取る前にナースコールによりお知らせすることができます。
インシデントレポートは事故対策に大変有効ですが、作成するための労力・時間は相当な負担となっています。我々は医療現場で働く方々の負担軽減につながる製品としてMittellをご提案しております。是非、お気軽にお問い合わせください。